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日別アーカイブ: 2025年6月23日

三笠観光のよもやま話~第8回~

皆さんこんにちは!

三笠観光、更新担当の中西です。

 

観光バス業は、「移動手段」にとどまらず、お客様の旅の満足度や安全に深く関わるサービス業です。そのため、ほんの些細なトラブルが企業全体の信用やクレームにつながるリスクを持っています。

ここでは、観光バス業で起こりやすいトラブル事例と、その背景にある問題点、予防のための対策を現場目線で詳しく解説します。


1. 交通遅延・渋滞によるスケジュール崩れ

トラブル例:

  • 渋滞で観光地に予定通り到着できない

  • 飲食・入場の予約時間に遅れてしまう

原因:

  • 時間の読めない高速道路・観光地付近の混雑

  • 無理のある過密スケジュール

対策:

  • 余裕を持った運行計画の作成

  • 出発前の道路交通情報チェックと迂回ルートの検討

  • バスガイド・添乗員との連携で臨機応変に対応


2. 車内トラブル(体調不良・忘れ物・座席トラブル)

トラブル例:

  • お客様の急な体調不良

  • 座席の割り当てミスや席の取り合い

  • 大切な荷物や財布の置き忘れ

原因:

  • 車内管理の不徹底

  • コミュニケーション不足

対策:

  • 出発前の健康チェックと常備薬の準備

  • 明確な座席表の配布とガイドによる案内

  • 車内アナウンスでの注意喚起と終点確認の徹底


3. 接客トラブル(態度・言葉・対応の不一致)

トラブル例:

  • 運転士や添乗員の態度が無愛想と言われる

  • 対応の違いで他のツアー客と比較される

原因:

  • マナー教育のバラつき

  • 顧客層への理解不足

対策:

  • スタッフ向けの接客研修・マニュアルの整備

  • 外国人客・高齢者への配慮ポイント共有

  • クレーム発生時の初動対応マニュアル整備


4. 安全トラブル(事故・乗車中の転倒など)

トラブル例:

  • 急ブレーキや雨天による接触事故

  • 車内での転倒によるケガ

原因:

  • 運転環境・天候の変化

  • 荷物や足元の整理不足

対策:

  • 点検・整備の徹底と運転前のブリーフィング

  • 高齢者・子ども向けの安全アナウンス

  • 雨天時のタオル・滑り止めマットの設置


5. 行程変更・キャンセルによる顧客不満

トラブル例:

  • 天候不良で観光地が変更・中止に

  • イベントや施設が急遽休業していた

原因:

  • 代替案の準備不足

  • 情報収集の遅れ

対策:

  • 天候や施設情報の事前確認と随時チェック

  • 行程変更の際は丁寧な説明と選択肢提示

  • 万が一のための“Bプラン”を複数用意しておく


6. 利用者間のトラブル(団体客・外国人との摩擦など)

トラブル例:

  • 車内での騒音や迷惑行為

  • 外国語が通じない・文化の違いによる摩擦

原因:

  • 客層の多様化

  • 案内不足・ガイド不足

対策:

  • 複数言語による注意書きやアナウンスの導入

  • 出発前に「乗車ルールの共有タイム」を設ける

  • 添乗員やガイドがクッション役として介入できる体制を整える


トラブルは“未然に防ぐ準備力”で9割回避できる

観光バス業では、「おもてなし」だけでなく「起こりうる事態への備え」が極めて重要です。起きる可能性のあるトラブルをあらかじめ想定し、事前対応・現場判断・スタッフ連携の三本柱を整えることで、ほとんどの問題は未然に防げます。

そして何より、“お客様の立場に立つ目線”が、トラブル防止と顧客満足を両立させる最大の鍵です。

 

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